お店で販売をしていると
テーブルの高さについて、
このテーブルの高さは高くないですか?
とか、
低くないですか?
というご質問をよく頂きます。
テーブルの高さについては本当にみなさんよく悩まれます。
そんな時には、
テーブルの天板の高さ~椅子の座面の高さ、この「差尺」が30cm前後が理想とされていますので、それをもとに高さについては説明をさせて頂きます。
しかし、椅子とテーブルの高さの関係はそれで良いかもしれませんが、
実際に家族で使う場合に、男性と女性では身長は違うし、大人と子供でも身長は違うので、一概にそればかりでは決められないのが現実です。
では、最適なテーブルの高さって、どう説明するのがいいのだろうか。。。
いまいち参考になる話がないなー、っと思っていたのですが。
「これは!」
と思うことがあったので、その話をしたいと思います。
それは、
「テーブルの高さを考えた時に、食事のマナーという観点から考える。」
と、分かりやすいのでは?
ということです。
どういうことかと言いますと、
日本に暮らす私たちの多くが食べている和食のマナーは、お茶碗やお椀、小皿は手で持って食べることとされています。
これは、明治まで日本においての食事が、
畳の上にお盆を置いて食事をする、
もしくは箱膳と呼ばれる一人分の食器を入れる箱の上にお皿を並べて
食事をするというスタイルが一般的であったため、
お茶碗やお椀を手に持って食べることが、マナーになったのではと考えられています。
(実は、テーブルを囲む、ちゃぶ台をみんなで囲む、これさえも欧米から伝わってきた生活スタイルで、明治維新以降に日本に入ってきた欧米の文化だったとか。)
※イメージはこんな感じです。
つまり、このイメージの絵を見ると良く分かるのですが、
もともと日本では、低い位置にお膳を置いて食事をしていたため、
お茶碗やお椀を持ってたべることがマナーとなった、ということになります。
このことに注目し、それを今の時代に合わせて考えると、
食卓で食事をする時、食事が低い位置にあっても問題はないということになり、仮にちょっと低めのテーブルを選んだとしても、食事のマナーとしては大丈夫ということになります。
もちろん、テーブルが低いと食べやすいとか、食べにくいとかという個人差はあると思いますが、少なくとも日本で箸を使って和食をメインでするお家だと、テーブルの高さが低いことについては問題なさそうです。
これが反対にテーブルが高いとどうなるのかというと、身体を前屈みにして、口をお皿に近づけていくドッグ・イートになりやすかったり、肘をついて食べたりしてしまいがちな姿勢になりやすいかもしれないですね。
いかがでしょうか?
このように考えると、テーブルの高さについてはそれほど悩む必要がなくなり、
テーブルを選ぶ際の選択肢の幅も広がるので、テーブルを探すのが、もっと楽になるのではないでしょうか?
そんなことをちょっと頭の片隅にでも置いて頂きながら、この話がテーブルを選ばれるときの参考になれば幸いでございます。